グッモーニン!
あいてふです♪
前回までは、イルカタイプの改善策を時間別でご紹介しましたが、イルカタイプの人でもっとも多いのが朝早く起きてしまうという人が多いご高齢の方です。
今回は、実際に多くの人が悩んでいて自分もこの先悩む可能性がある『年齢増加における睡眠時間の変化』に焦点をあてて考えて行きたいと思います。
今週は今の日本のご高齢の方の現状と実際の睡眠データを見ながら原因を探って行きますのでよろしくお願いします。
【歳をとると真っ先に奪われるのは深い睡眠時間】
厚生労働省の調査によると、
年齢による睡眠で大きく変わる変化は2つあります。
一つは、
体内時計の変化によって早寝早起きの生活になることです。
この変化は睡眠だけではなく、血圧・体温・ホルモン分泌など睡眠を支える多くの生体機能リズムが前倒しになると言われています。
もう一つが睡眠が浅くなって深いノンレム睡眠が減って浅いノンレム睡眠が増えること。
年齢別に睡眠時の脳波を調べた研究では、成人の頃に比べて深いノンレム睡眠の時間が3分の1程度まで減ってる状態が確認されています。
この影響から、ちょっとした物音や光、尿意などによって何度も目が覚めてしまう状態になりやすくなると考えられています。
(厚生労働省『eヘルスネット 高齢者の睡眠』より)
【世界一!長寿大国ニッポン】
最近は街でも元気なご高齢の方を多く見かけるようになりました。
私の働いてる職場でも70代以上の人の割合は7割を越えていて最高齢の方は78歳と、70を越えても未だ未だ現役で働いてる人も多いかと思います。
毎年9月の敬老の日に合わせて、総務省統計局から発表される日本の高齢者人口では
2023年9月時点で3623万人で人口比率では29.1%となり過去最高を更新!
世界200カ国の国、地域の人口10万人以上の推計では世界1位!更に平均寿命も84.3歳と世界一位!!
最近では80歳以上でも中年の平均値と同じくらいの認知機能(理解・判断・論理などの知的機能)を持つ人が増えていて、スーパーエイジャーと呼ばれています。
長生き出来ることは素晴らしい事ですが、介護されながらの長生きよりも元気で若々しく居られる長生きの方が理想的ですよね♪
歳を取るごとに脳は萎縮していくと言われていますが、スーパエイジャーは通常の半分以下に抑えられているという研究もあり、脳機能を若く保つ事が健康長寿に欠かせません。
その為には質の高い睡眠が必要になると考えています。
しかし、現代の日本人の高齢者は睡眠を長く取ろうとするあまり、実際の睡眠時間よりも長い時間布団で過ごしている人が多いことが懸念されています。
【多くの高齢者は寝床に居る時間が長すぎる?】
令和3年に厚生労働省が行った国民の健康実態調査の結果によると睡眠時間が70代の人で8時間以上、80代以上になると9時間以上取っている事が分かりました。
しかし、厚労省が行った別の調査によると、
寝床に居る時間は70代以上で9時間以上と最初のデータと合致しますが、実際の睡眠時間は70〜79歳では5時間〜6時間で、布団時間は長いけど眠れない時間が長い状態。
若者と高齢者の睡眠の質を比べたデータを見てみると
高齢者では深いノンレム睡眠が減り、中途覚醒を繰り返して朝を迎えることが多い結果となっています。
(厚生労働省『eヘルスネット 高齢者の睡眠』より)
私も職場で70代以上の人に日頃の睡眠時間を伺ったところ5時間及び6時間という回答をいただき
夜中に何度も目が覚める(夜間頻尿)を訴える方や、5時間で目が覚めてしまいその後眠れないというお話を伺いました。
更に布団に居る時間が長い分だけ一日の活動時間が減るため、より睡眠の質が下がってしまうという悪循環に陥ってる方が多く居る要因になっています。
【ご高齢の方の理想の睡眠時間は7〜8時間】
「睡眠時間が少なくなっても生活に影響が無ければ良いんじゃないか?」
と考えるひともいると思いますが、実際に睡眠時間が短い事による影響を調べた研究は多数ありまして、
日本人の死因の第一位とされている心血管系疾患や冠状動脈性心疾患の発症し、または死亡するリスクが上がり、脳卒中になる可能性や心停止が起きる可能性も大幅に増加します。
また、睡眠時間が短いことが原因による食べ過ぎや糖尿病や肥満から運動をすることが減り、それによっても様々な病気を発症するリスクが上がります。
歳を取ると転倒しやすくなると言われていますが、
転倒も睡眠が大きく関わっていると分かっています。
65歳以上の約15000人を対象にした横断研究では、過去1年間で転倒を経験したひとは
・睡眠時間が短い(5時間未満)
・睡眠の質が悪い傾向がある
事が分かり睡眠の質が下がることでダルさを感じて
身体を動かすのが億劫になり家で動かない時間が増えるながれから
⇨筋肉が減り転倒の危険性が高まります。
⚫︎レム睡眠が少なくなるとリスクが大幅アップ
平均年齢76.3歳の高齢男性2675人を10年以上追跡調査して観察研究した結果、
レム睡眠が5%減少するごとにあらゆる病気の疾患リスクが13%上がり、更にレム睡眠の割合が15%未満の人は15%以上の人と比べて死亡リスクが高くなる可能性があります(スタンフォード大学)
実際に成人の時と70歳以上の睡眠の質を比べた研究でもレム睡眠の時間が大きく減少している事がわかっています。
マイナス面ばかりではなく、睡眠がしっかり取れることで大きなメリットがご高齢の方にはあるのでそちらも注目してみましょう♪
【脳の自動洗浄装置グリンパティックシステム】
歳を取ると怖く感じるのは身体が元気で居るけど、脳がボケてしまうアルツハイマー型認知症ですが、これは活動中に脳内にアミロイドβという老廃物が溜まって行くことで起こるとされています。
通常睡眠時にはこの老廃物が洗い流されて正常の状態に戻してくれるのですが、深い睡眠が取れなくなるとこの洗い流し機能が上手く働かなくなります。
これがアルツハイマー型認知症の原因と考えられていて、睡眠不足、或いは睡眠の質が下がる事で発症リスクが高まる一つの要因になると考えられています。
実際に数多くの疫学研究でも睡眠不足とアルツハイマー病の関連が指摘されていて、
2012年ロチェスター大学の研究では脳の血管周囲腔が拡大して脳脊髄液が流れることにより脳の老廃物の排出と栄養供給がノンレム睡眠中に行われる事が分かっています。
つまりは深く眠るだけで、認知症の予防に大きく貢献できると言うことです♪
来週は、
ご高齢の方の不眠の原因は何か?
睡眠に対してどういった症状を抱えているのか?
についてお伝えしたいと思いますのでよろしくお願いします。
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グッナイ〜♪